「星矢くん本当カッコ良くなったね……」


屋上から見える青い空を仰ぎながら茜はポツリと呟いた。


「……そうかな?」


太陽の光を体全体に受け肌がジリジリと焼けつくような暑さの中、私達は空のお弁当箱をそのままに寝転んでいた。


「そうだよ。姫華に彼氏ができないのも星矢くんがいるから?」


「え?」


思わず目を見開き、慌てて起き上った私に茜は『冗談だって』そう言ってクスッと笑った。