窮鼠、猫を噛む。


その諺の示す通りに、男へと向かっていく斎藤。


いや、彼は既に、紛れもなくハートだった。タイムバグによって現れた目の前の男によって、その眠っていたDNAが呼び覚まされたかのように、「拳法殺し」の名にかけて、シンに忠誠を誓うべく…………!


「あ〜〜〜たたたたたたたたたたたたたっ、おぉ〜〜〜〜わったぁ〜〜〜ッッッ!!」


………そして、その男、ケンシロウが放った技は、やはり………!


「北斗、柔破斬────。」


「……ひ、ひでぶっっっ!!」


肉塊となって四散する、斎藤ことハート。


その血肉は、未だケンシロウの殺気に硬直したままの群集へと飛び散り………!


「うわぁぁぁぁぁぁ〜〜〜!!」


「ほ、本物だぁぁぁぁ〜〜!!」


楽しげな雰囲気に包まれていた会場は一変、地獄絵図へと変貌していったのだった──────!!




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