「…え?!は?!あ、あはは、よく言われるんだよな!あは、あはは」


「よく言われるんだ!だってさぁこのむっさい男子校にさ、お姫様キャラな男子の一人くらい居ても良いと思うよ俺は!…でも」



暗い、と言うより、黒い、いや、怖い?そんな表情をした啓次は、学生服の内ポケットを、まるで懐に何かを探すようにまさぐりながら。



「物騒な奴には気をつけろよ、夏生。男子校にはホモだって発生してもおかしくないんだからな」


そんなことは無いでしょ、と内心苦笑しつつ。



何かを探し当て、そしてまた、あの人懐っこい笑みに戻る啓次の表情。




「だから、はい!」