オフィスレディの裏の顔

 朝、部屋の電話が鳴り私は飛びおきた。未希は全く反応していない。オークラからだと思い電話に出た。

「私だ。君は美鈴ちゃんのほうか?」

「はい・・・未希はまだ寝てますが。」

「朝食に行くから準備しなさい。」

「えー・・・まだ眠いです・・・」

「若者が何を言ってるんだ!8時に部屋に迎えに行くから準備しとくんだぞ。」

そして電話は切れた。すごく眠い・・・私は未希を起こした。

「未希〜おはよ〜。」

「・・・」

「未希〜オークラが15分後に迎えにくるよ!起きて!」

「マジで・・・ムリ!眠い・・・」

それでも私は何とか未希を起こして部屋を出る準備をした。すぐにオークラは迎えにきて、私たちは彼のあとをついていった。エレベーターで下まで降りると、なぜかホテルの外に出た。

「どこで朝食食べるの?」

「いいからついてきなさい。」

私たちはてっきりホテル内のレストランで頂けるのだと思っていたので外へ連れ出されたことに不安を感じ未希に耳うちした。

「本当に朝食かな?ついて行って大丈夫かな?」

「大丈夫じゃない?」

「日曜の朝から若い女の子2人を連れまわして、昨日の話が本当ならこういうとこ見られたらまずいんじゃないの?」

まだ寝ぼけている未希は思考が働いてなく無言になってしまった。オークラはたまに振り返って、こそこそと話している私たちを気にしていた。

「ついたぞ。ここのモーニングセットはうまいんだ。」

そう言って入ったお店はルノアールだった。

「未希、ここおやじばっかだね。」

「やっぱり帰ればよかったかな・・・」