オフィスレディの裏の顔

　春、歓送迎会の季節になった。結局私はここで派遣をもうしばらく続けることにした。その頃から部内の男の子たちと残業終わりによく飲みに行くことが多くなった。仲良くなった理由はただ１つ。たまたま歓送迎会の２次会に参加したとき、彼らも私と同じく高野リーダーの業務の仕方に不満をもっていたからだった。お酒が入るとみんな口が悪くなった。

「あいつさ〜いっつも席にいないじゃん。仕事してるのかよ！」

「部長と２人でいなくなったかと思ったら、課長と席でいちゃついてたり意味わからねぇ。」

「部長とできてるのか、課長とできてるのかどっちだよ〜。」

「部長とよく倉庫にいるよね〜。」

「あ〜、俺、中に２人がいるの知らないで入って気まずかったことあるよ。」

「今日なんて席で怒鳴ってたじゃん！あいつが怒鳴ると部門中に響くんだよな〜。うるさいんだよ。」

私も口を割った。

「じゃぁ、うるさい！って言ってくださいよ〜。みんな触らぬ神にたたりなし風にし〜んとしてますよね。」

「だってめんどくせーじゃん。」

「あ〜もう忘れて飲もう！」

そんなくだらないことで盛り上がり、最後はカラオケに行って朝までコースが定番になっていた。私は家が近いので始発までまたず４時ごろタクシーで帰っていたが、男の子たちはそのまま会社に戻って始業時間まで寝ていた。