それから毎日のようにデートクラブから出勤依頼の留守電が入ったけど無視していた。本当に運良く資産家に当たらない限り、質の悪い客に安く扱われるのがオチ。クラブの日給と変わらないのならそちらに出勤したほうがマシだ。チップを貰えたら逆にクラブのほうが稼げる計算になるのだから・・・。一方で紀香さんは昼間は赤坂、夜は銀座、両方に顔を出していてタフだった。
「みすず~。赤坂のオーナーが顔出してほしいって言ってたわよ。」
「なんか質の悪いお客さんばかりで乗り気がしないんです・・・」
「お茶のコースでいいじゃない。お茶してお小遣い貰えるなんて、かわいく生まれた特権よ!使わないでどうするの。若いうちだけよ~こんなことできるのは。稼げるうちに稼いでおきなさい!」
紀香さんの説得に私なんかはすぐ納得してしまう。結局翌日、紀香さんと一緒に赤坂に出勤してしまった。
「美鈴ちゃーん、留守電入れてたのに返事くれないなんて冷たいじゃな~い?」
「すみません・・・」
「何?どうしたの?暗い顔して~。そんなんじゃ指名入らないよ~。せっかく来たんだから稼いで帰らないと~。」
リスクを負うのは女なのに!オーナーのちゃらい話し方にムカっとした。お店について10分もしないうちに紀香さんには指名が入り外出してしまった。私は他の女の子に紛れて、黙って下を向いたまま待合い席に座っていた。このまま指名が入らなければいいのに。そうすれオーナーも諦めてもう電話してこないだろう。そんな風に思っていた矢先だった。
「美鈴ちゃん、指名だよ!あちらの角に座ってるお客さんね。彼は僕の知り合いなんだけど、いつも1人できて飲むだけで、女の子は指名しないで帰るんだよ。その彼に指名を受けるなんてさすが美鈴ちゃんだね~。頑張って!」
「え?指名したことないんですか?」
「ここは飲み屋じゃないって言ってたんだけどね~。そういうことに興味ないってつっぱねてたんだけど。美鈴ちゃんタイプなのかな?ほら、行ってらっしゃい!」
私はオーナーに背中を押され、奥の席へ向かった。
「みすず~。赤坂のオーナーが顔出してほしいって言ってたわよ。」
「なんか質の悪いお客さんばかりで乗り気がしないんです・・・」
「お茶のコースでいいじゃない。お茶してお小遣い貰えるなんて、かわいく生まれた特権よ!使わないでどうするの。若いうちだけよ~こんなことできるのは。稼げるうちに稼いでおきなさい!」
紀香さんの説得に私なんかはすぐ納得してしまう。結局翌日、紀香さんと一緒に赤坂に出勤してしまった。
「美鈴ちゃーん、留守電入れてたのに返事くれないなんて冷たいじゃな~い?」
「すみません・・・」
「何?どうしたの?暗い顔して~。そんなんじゃ指名入らないよ~。せっかく来たんだから稼いで帰らないと~。」
リスクを負うのは女なのに!オーナーのちゃらい話し方にムカっとした。お店について10分もしないうちに紀香さんには指名が入り外出してしまった。私は他の女の子に紛れて、黙って下を向いたまま待合い席に座っていた。このまま指名が入らなければいいのに。そうすれオーナーも諦めてもう電話してこないだろう。そんな風に思っていた矢先だった。
「美鈴ちゃん、指名だよ!あちらの角に座ってるお客さんね。彼は僕の知り合いなんだけど、いつも1人できて飲むだけで、女の子は指名しないで帰るんだよ。その彼に指名を受けるなんてさすが美鈴ちゃんだね~。頑張って!」
「え?指名したことないんですか?」
「ここは飲み屋じゃないって言ってたんだけどね~。そういうことに興味ないってつっぱねてたんだけど。美鈴ちゃんタイプなのかな?ほら、行ってらっしゃい!」
私はオーナーに背中を押され、奥の席へ向かった。


