「家族は…居ないわ」 「……どういう意味だ」 「弟が亡くなってから……母は後追い自殺して……父は行方をくらましたわ」 「………お前を残してか?」 「ええ。母方の祖母にお世話になってた」 「………………」 慎矢さんはコーヒーを用意していた手を止めて、私の方へと振り向き見つめる。 「……自分とアイツが重なったのか」 「………それは…」 慎矢さんは鋭い視線でじっと私を見つめた。