可愛くない。 私、すっごい可愛くない。 せっかく、祥太郎くんが来てくれたのに酷い態度をとってしまった。 嫌われたほうがいい。 最悪な女だって 最悪な女として祥太郎くんの記憶に残ればいい。 走り続けて、たどり着いたのは昔よく遊んだ公園。 懐かしい……。 思い出の場所。 小学生以来、全然来てなかった。 私は、ブランコに座った。 まだ、ブランコが上手にこげなかった頃、お父さんに背中を押してもらってたなぁ。 キィ―― キィ―――… ブランコをこぐと、錆びた鉄の音が響く。