「きゃっ!!」 突然、後ろから腕を引っ張られた。 だ、だれ!? なに!? 「捕まえた」 低くて落ち着く聞き覚えのある声の持ち主が後ろから抱きしめる。 まさか、こんなとこにいるはずがない。 私、ついに幻聴が……? 妄想世界にこんにちは。 「ゆい……っ!」 ギュッと抱きしめる力が強まる。 嗚呼、これは夢でも妄想でもないみたいです。 これは、 ホント 本物の 「しょう…た…ろうく…ん」 私は、ゆっくりと首だけ後ろを振り向く。