Boys Kissシリーズ・『魔王とのキス』

思わずビックリして身構えると、笑われた。

「ふふっ。そんなに怯えなくても、キミがイヤがることはしません」

だからイヤなんだってば…。

がっくり項垂れていると、手が伸ばされた。

「今日はとりあえず、告白だけですから。立てますか?」

「あっ、どうも」

差し出された手を取り、立ち上がる。

勢い余って、つい前のめりになってしまった。

「すっすいません」

抱き着く形になってしまい、慌てて離れようとしたけれど…。

「…やっぱりムリそうです」

低い声が上から振ってきた。