考えようによっては、サキの態度は秋月会長にとってあまりよろしくないものなんじゃないかと思ったんだけど。
私が危惧するほど、秋月会長は気にしてないのだろうか。
秋月会長の表情からは相変わらず何も読みとれなくて、
だからサキに対して……いや、サキの言動に対して、どう思ったのか、
はかれないでいた。
サキの言動が間に入ったということで、秋月会長と私の会話はうやむやになったまま、
教室は変わらず私たち三人だけ。
ようやく落ち着いたサキに、秋月会長はチラリと一瞥を投げる。
非難の色はない。
サキはその視線をさらりと流し、伸び上がるようにして椅子から立ち上がった。
持ち上げたカバンは、教科書なんて一冊も入ってないんじゃないかってくらい軽そう。
「あー笑った笑った」
サキは顎を引いて斜めに顔を構える。
視線は秋月会長へ向けられ、口角がくいっと上がった。



