呟いた私に、サキは胡散臭そうにじろじろと視線を這わす。
「ふーん」
納得してないのがモロバレの声だ。
「で? あたしを呼び出したのは、アキじゃなくてあんたなんでしょ?」
尋ねてはいるけど、内心どうでも良さそう。
なのに少し、探るような警戒するような声色も混じっている。
「あ、うん……」
私は素直に頷きはしたものの、何をどうしたらいいのか途方に暮れた。
警戒を示すようなトゲトゲしい雰囲気はないが、見えないバリアが張られているかのように距離を感じる。
前後の席なのに、ひどく遠くに在るような。
でも、せっかく秋月会長がお膳立てしてくれたのだ。
私はゆっくりと口を開いた。
「アキ先輩って……」
その名を口にした刹那。
「──友達とやらには会えたみたいだな」
背後から、お馴染みの低音が聞こえてきた。



