むくっと頭が直り、うっすらと目が開く。
「ああ……終わったのか」
劇場内が明るくなってることで察したらしく、
不自然な体勢で寝たからだをほぐすためか、首をコキコキと動かした。
恐怖で全く気付かなかったけど、秋月会長は随分と長い間、眠りこけていたらしい。
この映画を観たかったんじゃないのか。
前売りチケットを用意していたにも関わらず、大して興味がなかった感じ。
立ち上がった秋月会長の後をついて、劇場を出ると、明るさの差に目がしぱしぱした。
私、なんでこの映画に付き合わされたんだろ……
「会長って、こういう映画好きなんですか?」
「いや」
「え?」
思わずきき返した私に、珍しく気まずそうに視線をそらした。
「崎谷が」
突如出てきた名前に、私はますますわけがわからなくなって、秋月会長の言葉を待つ。
「おんなはこういう映画が好きだと」



