秋月会長が、ちらりと私を見る。
ガチガチに固まったままでいる私に、少し寂しそうな、せつなそうな視線を向けた。
そんな視線を向けられる原因が思い当たらなくて、
だけど思い当たらない事さえ、罪に感じさせるような視線で。
ずくんっと胸が痛んだ。
「アキ!」
埒のあかなさに苛立つサキが、会長の名を鋭く言い放つ。
呼応するように、ゆっくりと私からサキへ視線を移した秋月会長は、
小さく口を開いた。
「……『俺の』客」
「……っ! 紛らわしんだよ!!」
「まあまあ、サキ。あんまりアキを困らせない。
アキの言葉足らずは今に始まった事じゃないし」
サキをたしなめたユキトさんのほうが、当事者の秋月会長より困った顔をしている。
「それにしたって限度ってのがあるだろ!」
「はいはい。勝手な思い込みで八つ当たりしない」
うぐ、と喉に言葉がひっかかった音をたて、サキは口をつぐんだ。
それと交代に、コハルがやれやれと肩をすくめる。



