サキは、ぺたんと机に突っ伏したコハルを無視して、さっさと机に向かう。
椅子を引くとドカッと座って、ガンッと足を机に上げた。
行儀悪い、と呟いたコハルをギロッと睨み付け、腕組みをして目をつむる。
キュッと肩をすぼめたコハルは、気を取り直して私に話しかけてきた。
といっても、応接の椅子をすすめてくれただけだけど。
所在なく立ちっぱなしでいる事は回避出来たので、ありがたい。
浅く腰掛けて、きょろきょろと周りを見渡していると、ノック代わりの話し声と一緒に、扉がガラリと開いた。
「な、ひどいと思うだろ?」
「さぁ」
「オイオイ、どっちの味方だよ」
「どちらの味方でもないから」
ナツキとユキトさんだった。
廊下で会ったのか、連れ立って入ってくる。
「あんまりハシャぐとアキに怒られるよ。アキに用事だったんだろ?」
ユキトさんはナツキに対し、たしなめるように言って、私に気付くと軽く会釈した。
慌てて頭を下げると、
コハルに「彼女は?」と小さく訊いたのが聞こえた。



