これは更に入りにくい。
秋月会長だけならまだしも、他に誰かがいたら、入室のノックで全注目を集める事になる。
そこへ用件無しで入り込む自分ときたら。
間抜けにしか見えない。泣きたい。
生徒会室の扉から僅か数十センチのところで、ぐるぐると考えていたら、
背後から無慈悲な言葉が飛んで来た。
「邪魔」
「あ、すみません……っ」
反射的に謝って、振り返った先にいたのは、サキだった。
「何やってんの」
「え。いやーあはは……」
訝しげに眼光を向けてくるサキに、私の視線が泳ぐ。
「もしかして、アキ?」
ズバリ当てられてしまった。
「あんたさぁ……」
溜め息混じりに、サキが額を押さえる。
そして何か言いかけたサキの視線が、私から外れて止まった。
同時に到達した軽い声。
「お、結香チャン」
振り返らなくてもわかる。
ナツキだ。



