そんなんじゃない、と私は首を振って、朝の事をサキに伝える。
校門のところでヒロシ先生を前に堂々とサボった事。
ヒロシ先生からの呼び出しは、それを怒る為だと思い、名前が呼ばれずとも気になった事。
だから行ったのだと、説明した。
説明が終わるまで静かに聞いていたサキだったが、私が話し終わると、フンと鼻をならした。
「でもナツキさんがガッツリ怒られた事で、ヒロシ先生のパワーはだいぶ落ちてたみたい。
あーあ、心配して損した」
「……ナツキ?」
大した事がなかったから拍子抜けしたと言いたかったのに、サキは違うところに反応した。
もっとも私としても、放課後に秋月会長が来ると思い出しただけで心臓がおかしくなるから、
上気してしまいそうになる頬をごまかすには、ちょうど良かったのだけど。
「うん、風紀委員長のナツキさ……」
「やめろアイツの話はするな」
私が説明するのを遮るサキ。
思わず目を向けたら、
ぎゅっと怒りがたに眉がひそめられていて、苦々しく口を歪めていた。



