「……愚問だったな」
独り言みたいな呟き。
なんて返したらいいのか迷っているうちに、私の反応から秋月会長は何かを読み取ったかのように、言葉を続けた。
「まだ好きならなんで、ナツキと……」
そこまで言って、グッと言葉を飲み込んだのが見える。
「──なんでもない」
諦め混じりの声に、思考をまとめるより速く、口が反射的に動いた。
「秋月会長がどう思ったのかは知りませんけど、一緒に登校したわけじゃありません。
たまたま途中で会って……」
言い訳じみて聞こえてるかもしれないと思ったけど、途中で止めることも出来ないでいた。
しかし、せきを切ったように溢れた言葉は、濁流になって、自分が気付いていなかった言葉までもを吐き出させてしまい。
「会長は……会長は、なんであれから来てくれないんですかっ」
気付いたら、そう叫んでいた。



