同じ高校に通っているというだけで、全ッッ然、全ッッく知らない人に言われて、
『はい帰ります』と言う迂闊なひとだと思われているんだろうか、私は。
秋月会長が一瞬頭をよぎるけど、秋月会長は見たことあるひとだったし、
カバン持ってかれたりして仕方なくだし、
拒絶すらさせて貰える雰囲気になかったし……
そんな思考を中断させるかたちで、
ナツキは言葉を続ける。
「突然、か。
恋って突然落ちるモンなんじゃねーの?
女の子ってそーゆーの好きじゃん。
結香チャンも好き?」
「ええと、私そういうのはよくわかりませ……って、
こ、恋……?」
「ま、帰りながら話そっか」
しれっとした顔で私のカバンを持ち上げ、さっさと教室を出てしまう。
扉のところで一旦止まって、椅子に座ったままでいる私に「早く行くぞー」なんて声を掛けてくる。
──なんかこんなパターン多くない?



