校門が見えてくると、周りをゆく生徒の数もぐんと増えてくる。
秋月会長に気付いた生徒が、
チラチラとこちらを窺っていた。
訝しげだったり、見てはならないものを見たような顔をしたり、表情は様々。
不躾ともいえるくらいの好奇心を、視線でぶつけてくるひともいた。
これはたぶんに、秋月会長には浮いた噂が皆無だったというだけでなく、
朝の挨拶をしてる筈の時間帯に登校をしているのが、珍しいからでもあるのだろう。
もしかしたら先日の、挨拶時間に遅刻した事を巡っての先生からの叱責も、
ここに起因しているのかと、繋げて考えてる生徒もいるかもしれない。
まさしくそうなんだけど。
正面から向けられた視線はなく、
目が合うと慌ててそらされてしまうため、
私は非常に居心地が悪かった。
それに、まだここからでは見えないが、校門にはユキトさんも立っているわけだし……
徒歩での登校は、そこを通らないとならないとはいえ、
やはり気は重くて。
自然と歩くスピードが落ちていく。
それでも秋月会長は、半歩も先を行きはしなかった。



