身構える私に、追い討ちをかける。
「ひとりじゃ危ねーよ?
この辺も物騒になってきたんだよなぁ。ほら──」
のんびりとした口調で、私に語りかけるような、独り言みたいな言葉を連ねてたかと思うと、
一瞬の隙をついて、素早く私の腕を握った。
「俺みたいなのがいるから」
「や……!」
とっさの事に、それ以上声が続かない。
腕を引いて全身で抵抗するも、瞬時にガッチリと絡めとられてしまった。
見た目からはそんなに力があるように見えないのに、
暴れようにも全然太刀打ち出来てない。
離して、と騒ぎかけた私に、彼は言った。
「これに懲りたら、夜のひとり歩きはやめるんだな」
警告、なのだろうか。
もしそうなら、何故?
まさかこの時間に出歩いてる女性全員に警告しているわけ?
それとも、私への警告──?



