【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ



喉元まで声が出掛かったけど、かろうじて飲み込む。



危うく、何で私を知ってるのか、と声に出してしまうところだった。



見覚えのない彼が、どうして私の名前と顔を知ってるのか、気にはなる。


だけど追及しないほうが身の為だと、瞬時に判断したのだ。

悪い予感しかしない。



それに気付いたらしい彼は、わざとなのか、口角をくいっと上げ、少しだけ目を細める。



その仕草をした時の一瞬が、私の記憶の片隅をつつこうとしたけど、

そこへ到達する前に、彼が言った。



「で? ひとり?」



ぐ、と言葉を詰まらせ強張った私の周囲をこれみよがしに見渡し、彼がゆっくりとバイクから降りた。