さっさと姿を階段へ消してしまった秋月会長を追うようにして、
サキは自分と私のカバンと片手にもち、もう片腕では私をがっちりとホールドしつつ、
階段を昇っていく。
その途中でもぞもぞと体を捻り、抜け出す隙間を作ろうとしていたら、
サキに「落とすよ」と脅かされ、ピタリと止めるしかなかった。
『落ちるよ』という忠告でなしに『落とすよ』という脅迫なあたり、
サキの本気が伺い知れる。
そこまでして私を生徒会室に連れていきたい理由がわからないが、
単なる嫌がらせなんだろう。たぶん。
なんでつい最近まで接点のなかった私に嫌がらせ?とも思うけれど、
それはサキ様のみぞ知る。
席がたまたま後ろだったことを恨むしかない。
「ちわー」
サキの声にハッと意識を戻すと、こともあろうに、いつの間にか既に生徒会室の中へと足を踏み入れていた。



