「あなたこそ、何故自分にこんなことを?」

「そんなのっ、決まっているじゃないか!」

…決まっているのか?

「キミのことが好きだからだよ!」

「好き…」

好き…というのは、個人的意見だろうか?

「好きなんだ、キミのことが。誰にも渡したくない、誰にも譲りたくないぐらいっ…! 出来れば誰にも見せたくないよ」

切なそうに囁く彼は、真剣だ。

そのせいか、胸の辺りがじんわり熱くなる。

彼の熱がうつったのか?

「キミは…オレのこと、好き? 好きじゃないなら、今すぐ逃げて。逃げないならもう二度と離さない…っ!」