2010.12/11、『alternative』完結しました。

シリーズとしてはまだ続きがあるのですが、一応作品としては一旦終了です。


同じ企画ものの『屍シリーズ』では、キャラクターが死ぬ事によって命の尊さを書いてみよう…などという生意気な事を考えていました。

が、ふと考える。

「死んだから『命は大切なんだよ』なんて、そんなの当たり前じゃないか」

加えて『屍シリーズ』で好評だった(と思われる)『どのキャラが生き残るか』。

実はこういう視点で読まれるのは、書いている本人としては嫌でした。

じゃあこんな企画立ち上げるなよと言われればそうなのですが、「誰が生き残るのか」「どんな死に方するのか」、そんな浅い読み方『だけ』をされるのは嫌だったのです。

このルールを考えた僕にも責任がありますが、生き死にをゲーム感覚で読む方が増えてしまったようで…。

だから次の企画『alternative』は、『屍シリーズ』のルールを踏襲しつつ、参加キャラクターは誰も死なないという新ルールを加えて、同じ命というテーマで描いてみました。

正直な所、読者数もPVもガクンと減りました。

が、僕は意外と満足しています。

この企画で書き始めて何度も言っている事ですが、『死んだから感動する』という物語にはしたくないのです。

勿論『alternative』でも脇役キャラクターは沢山死にました。

が、それは戦争という舞台でご都合主義にならないようにという理由からです。

『屍シリーズ』とは少し違うと僕は考えています。

本当は誰も死なないで『命』というテーマを書ければいいのですが、生憎と僕は腕が足りませんで、そこまでの事は出来ませんでした。

戦争を舞台としたSF作品ですが、戦闘シーンやアクションのみに注目する事なく、読んでいただけると嬉しいです。