ある程度後片付けが済み、今日は残業なし、残りは明日・・となってみんな一斉に帰ることになった。

「お疲れ様でした~」

とフロアを出たは良いけど・・・、今朝の課長の声が頭によぎる。

“今日、仕事終わりウチ来いよ”

課長はそう言ってたけど、課長は仕事終わったのかな?

勝手に来いってことなのかな?

どうしよう・・・・

ブブブブブブブ

バイブにしていた携帯が鳴る。

知らない番号だった。

「もしもし」

「浅姫?長谷です・・・」

「えっ?課長?」

番号教えた記憶ないんだけど・・・。

「そう、俺だけど・・・。今どこ?」

「今は、社員通用口のとこです。」

「じゃあ、駐車場来て。」

それだけいうと、切れた。

駐車場・・・?

とりあえず、社員駐車場へ行く。

「浅姫~」

課長が白い車のそばで手を振ってる。

「どうぞ、乗って」

近くまで行くと、課長は助手席のドアを開けてくれた。

従って乗る。課長はドアを閉めて自分は運転席に乗った。

「じゃあ、出発」

課長はそう言うと、エンジンを掛けて車を発進させた。