ジュエリーボックスの中のあたし

「なんで部屋いくの?」


「橘がミリの家しってるから。」



「橘さんは部屋まで知らないよ。お店のお客さんは部屋に呼ぶわけないでしょ。」



「じゃあなおさら行く。」



「意味わかんない。」



そう言いながらもあたしは7階のボタンを押した。



ユキが1度言い出したら、あたしには止められない事を一緒に暮らしはじめてから今までで学んだから。







がチャリ



あたしの部屋のドアを開けた瞬間ユキはスルリと入って行った。



「おじゃましまーす。」