「意味わかんないよ。」


そう言って離れようとしたけど彼に引き寄せられてしまった。



「は、はなしてよ。」



一応抵抗してみるもののまるで無意味。



一見華奢に見えて意外に筋肉質の彼はやっぱり男の人で、あたしの小さな抵抗などまるで無視だった。



耳元に顔を寄せてきた彼。唇が一瞬耳をかすめ、なぜかこんな事で体が一瞬反応してしまう。



彼は耳にキスするでも何をするでもなくあたしの耳の裏に鼻を近づけた。


クン



「いい匂い。」



は?



「ほんとに意味わかんない。ねぇ、離して。」



何も答えず彼はそのままの体制であたしを抱きしめ続ける。



「あぁすげーいい香り。なんか眠くなってきた。もう一眠りしようよ。」


そう言ってあたしをズルズルベッドに引きづりこんだ。