雫が、ウチの大学に来るという話を聞いた俺は、教授に約束を取り付けにいった。



石山教授と書かれた白いプレートの部屋に、石山教授はいつも居る。
講義以外は、ほとんどそこにいるので、迷わず扉を叩いた。



「はい、どうぞ」



「失礼します」



石山教授は、40代と教授にしては若い。
柔らかい笑顔が、特徴で怒ったところなど、見たことがない。
俺は、石山教授から声を掛けられ、論文を発表した。
そうしたら、なんと大絶賛。
それからは、他の学生よりも石山教授と親しくなっていった。




「久しぶりだな、青井くん」