「壱生!暁音ちゃんみてニヤけてるぞ~」 さっきの一部始終を見ていたのか、俺のクラスの高橋が言った。 え?ニヤけてた?やばっ… きっと俺、顔に出やすいんだ。 気を付けよう。 「暁音ちゃん可愛いからね~」 「うん。」 思わず即答してしまった。 「『うん。』とか、壱生素直すぎだろっ。」 バカだー、と笑う高橋。 「おい、先生をからかうな。」 「え?先生って誰?」 とぼけた顔をする高橋の頭にを一発叩く。 高橋は教師の俺も親しみやすいつーか。生徒だけど、友達みたいな。 クラスの人気者だ。