「おっ遅れるぅ~!」

わたしの住む田舎町では、電車は1時間に1本。

だから乗り過ごしたら、遅刻は決定的!

でも電車が出発するブザーの音が響く。

もうっ…ダメか!?

「諦めるなっ!」

「えっ?」

いきなりグイッと腕を捕まれた。

「きゃあ!」

電車の中に引っ張られた。

プシュー… ガタンゴトンッ

電車は…わたしを乗せて、動き出した。

「あっ、間に合った…」

ほっと安心するのも束の間、自分の状態を思い出した。