「そっか~。吹雪はそれで後悔してないんでしょ?」

「うん。。。もう後ろは振り返らない!!」

後戻りはできない。する気もないけど。

「吹雪がそれでいいなら、うちからは何も言わない。ただ、辛かったり、苦しい時はちゃんと言って!人は誰かに話さないと、自分が押しつぶされちゃうんだよ!」

「うん。ありがとう!」

夏花は私のお姉ちゃんだよ!

私はあんまり弱音は吐かない。

でも、夏花だから自分の弱い所を見せれる。

「タケル~~~!!おかわり!」

飲み終えたビールジョッキを上にあげてタケルを呼ぶ夏花。

「はいよ~~」

奥からタケルの返事だけ聞こえてくる。

「今日は飲もう!吹雪の再出発に乾杯しよ!!」

再出発。

そう。私は変わるんだ!

「お待ち!ビールね。で、コレ吹雪に!」

「ん?何コレ?」

私の前に置かれたグラス。

綺麗な青色のカクテル。

「俺特製のブルーハワイ!」

自慢げに話すタケル。

「俺も乾杯に混ぜて!もう仕事終わりだし」

「タケル・・・。ありがとう」

タケルは笑いながら自分のビールを取りに奥へ行く。

青色は私の好きな色。

海のように荒れては静かな色。

青空のように澄んだ色。

青は私の気持ちの色。

タケルは覚えててくれたんだね。

タケルの友情が嬉しかった。