週末、私は旅館のバイトへ向かっていたがお父さんからの「大事な話」を聞くためにバイトを断り実家へ帰った。

先週も「大事な話」で実家に帰ったばかりのはずなのに。

実家近くのコンビニで酒を選んでると

「あれ?2代目じゃないすっかぁ~~?」

甘ったるく、小尾を上げるギャル語に話しかけられたが誰だか分からなかった。

濃いメイク。パンツが見えそうなほどの短いスカート。

ってか誰?

「あ?誰だテメー?」

パッと見誰だか分からない人に私はいつも冷たく聞く。。。

「え~~~。忘れちゃいましたぁ~?ユカリですよぉ~。ユ・カ・リ!!」

ユカリ??

「知らねーし!!」

「胡蝶蘭っすょぉ~!!」

。。。あ!!

「あ~~。思い出した!!」

「胡蝶蘭」を復活させたユカリか。

特攻服着てないとこんな格好してるのか。

「今から伸也とデートなんすよぉ!!2代目は兄貴っとすかぁ??」

「イヤ・・・。実家帰るとこ」

ユカリは話が終わる事無く私に話しかける。

コンビニで会計した後も店の外で話込む。

「2代目!!もしかしたらアタイ等家族になるかもしれないっすねぇ~!!」

Σ(°Д°;)

何で?ユカリと家族に??

「は?家族??」

「実はぁ~~。もしかしたら伸也の赤ちゃん腹に居るかも知れないっすよ!!」

工工工エエェェ(゚Д゚)ェェエエ工工工!!

「ちょ!!アンタいくつよ??」

「伸也とタメっす。もうすぐ18っすよ!!」

「伸也は知ってんの?」

「イヤ・・・。マダっす。確信したら言うつもりっすよ!!」

「そっか・・・。ユカリ。頼むから無理だけはすんなよ。大事なモノ失ってからじゃ遅い。」

私は自分とユカリを重ねた。

私は自覚が無くて大事なモノを失ったけれど、ユカリは自覚がある。

失って欲しくない。

大事にして欲しい。