「咲哉さん?ここって……お墓だよねぇ……」 「あぁ。そうだよ」 「どうして……お墓?」 そう言った後、穂乃ちゃんは「あっ…」と、小さく呟いた。 「咲哉さん……このお墓……」 「俺の養親が眠ってる」 「そうなんだ……」 俺を育ててくれた両親に穂乃ちゃんを紹介したかったんだ。 俺の可愛い彼女だよって……。 「お墓参りに付き合ってくれる?」 「もちろん!」 「良かった」 俺は安堵の表情を見せて、車のエンジンを切った。 そして車から降りて、穂乃ちゃんの手を握ると、養親の眠るお墓に向かった。