カメラに映っていたのは、 崎冬馬だった。 崎冬馬は、周囲の目を気にしているのか、少し先生ぶった言い方で…… 「すみません、雅さん、いらっしゃいますか? ナデシコさんに会いたいんですけど…体調は大丈夫ですか?」 ……と、しばらく話していた。 ナデシコはあえて開けなかった。 崎冬馬の声が心地よかった。 ──ガチャン── しばらくして、やっとナデシコは鍵を開けた。 「入るぞ……」 崎冬馬は、小さく呟くと、家の中へ入ってきた。