Kissシリーズ・「お見合いのキス」

大学も出て、世界相手に働いているのは彼の方なのに…。

きっと世間知らずのお嬢様が何を言っているんだって、呆れられている…。

かと思ったら。

「くっ…ははははっ!」

お腹を抱えて大爆笑。

「そっそんなに笑うこと、ないじゃない…」

興奮したせいか、涙がボロボロ出てきた。

「いっいや、悪い。そんな大きな夢を持っていたなんて、さすがの俺も考えていなかったからな。そうか、世界か。それはさすがに与えられないな」

笑いながら、私の頬を伝う涙を手で拭ってくれる。

「でもお前と二人なら、可能かもな」

「あっあなたはすでに叶っているじゃない!」

「それはまだ、家の力だ」