Kissシリーズ・「お見合いのキス」

ぐいっと腕を捕まれ、顔を出される。

「なっ!?」

「顔も好みだ。和服が似合う女子高校生なんて、今時少ないしな」

ニヤッと笑うなり、いきなりキスしてきた!?

「んっんん~!」

タバコの匂いと苦味が、口の中に広がる。

はじめて感じる男の唇に、頭の中が真っ白になる。

「ぷはっ」

唇を離されると、一気に咳き込んだ。

「げほっ、ごほっ」

「キスもはじめてか。ますます気に入ったな」

満足そうに私の顎を掴み、真っ直ぐに見つめてくる。

「なっ!?」