驚愕のあまり、全く使い物にならなくなったクリムゾンに代わり、囚われの姫君の引率役を引き受けたのはグノーだった。

(たかだか、少年が少女だったぐらいで)

どうしてあんなに動揺する必要があるのだろうと不思議に思ったグノーだが、今はクリムの気持ちが多少なりとも理解できる。