青春最強ストレート!

いつもと同じ帰り道。


高校のグラウンドの前を通ると、野球部がキャッチボールをしていた。


自然に目が行く。


中学時代を思い出す。

「あの、」

「…はい!?」



不意に声を掛けられて、それも自分の世界に浸っている時に声を掛けられたものだから、思わず声が上擦った。


控えめな声の主は、アディダスのジャージ姿の女子だった。確か隣のクラスの子。名前は知らない。