雪恋〜ゲレンデで恋して〜

「やっと見つけた…何してんのこんなとこで。」


そんな声が聞こえた。


顔をあげなくてもわかる。大好きな人の声だから…


「遥?」


そう声をかけられ、ようやく顔を上げた。


「みんな心配してさがしてたんだぞ?」


その声は、安心したような少し怒ったような声だった。


誰のせいよ…


そう思ったけど、それよりも心配をかけたことに申し訳なく思い、


「…ごめんなさい。」


それしか言えなかった。


「とりあえず無事で良かった。みんな心配してるからとりあえず宿に帰ろ?」


そう言われ、頷いた。


椅子から立って歩きだす。


シンくんが、手を握ったけど、咄嗟に自分の手をひいてしまった。


シンくんは一瞬驚いたようだったけど、あたしは知らない振りをして1人で歩き出した。


シンくんは何も言わず隣を歩く。


シンくんが悪いわけじゃないのにね…


あたし最低…


ひとり悩んで、勝手に手も繋げなくて、これじゃワケわかんないよね…


でも自分でもどうしていいかわからないよ…


いつの間にかそんなになるまで好きになってたんだ…