「****の絵は
 16**年にフランスに
 渡って来た絵で御座います。
 元絵・下書きは排除され
 ご覧の通りに世界で一枚の絵で
 御座います。
 しかし
 そんな事問題では御座いません
 その絵には太陽がかかれて
 いらっしゃいますでしょう?
 ****は生前「太陽の絵は
 誰に言われようとも私は書かない」
 そう死ぬまで言って
 おられたそうです。
 嘘だと言うのならご自分でお調べに
 なって下さいませ」

「な、何だと!!でもそれだけでは
 証拠にならないぞ」

「では絵をよくご覧になってください
 今の欲がくらんだ貴方の目では
 真実をみわけること
 はできないでしょうが・・・・」
そう毒ずき続けた。
「プロの絵としてはなんだか滑稽には
 みえませんか?
 それに少々雑すぎる気も・・・・」

「確かに・・・・
 言われてみればそうかもしれんな
 嘘を吐いたらどうなるかわかって
 おるか!商人?」
「だ、だから先ほどから申し上げて
 おるではありませんか!!
 ほ、本物ですよ!」

怒鳴り声を上げている男と商人を
傍目で見ながら
気にせず鑑定屋は、絵のほうに向かった。

「おや?これは何でしょうか?」
「「!!」」急に声を上げた鑑定屋に
同じ動作をし鑑定屋の方を見ると

ビリッビリッビリッ~
そう音を立てながら
額に張られれた絵を毟ると
下からただの白い板が出てきた。
それを男に見せる鑑定屋
商人は呆然とし
口をパクパクさせている。

そして、
怒鳴り声を上げた男は
商人の胸座を掴み
鬼気迫る勢いで暴言を吐いた。

鑑定屋は何かを悟ったかのように
刑事に連絡をした。

刑事がつくころには
商人も蟲の息の根程にしか
息ができず
それでも男は怒鳴り散らし
暴行を加えていた。