「俺は、女なんか信じられへん。小学校の頃から、俺の周りにはいつも女子が群がってて、そのほとんどが俺じゃなくて、俺の…… 親父の会社目当てで」
大雅は、髪の毛をくしゃくしゃってして、面倒臭そうに私の前にしゃがんだ。
顔と顔の距離、30センチほど。
失神寸前。
「俺の親父は、会社経営してんねん。高校ではそのことを隠してる。なんでかわかる?」
「本当の大雅を見て欲しいから?」
「せや。やっぱ杏奈は俺が選んだ女やな」
俺の選んだ女って響きに、感動してる私。
大雅って、実は繊細な心の持ち主?
虎の格好してるけど、心は子羊ちゃん??
きゃーーーーー
ますます好き!

