お兄ちゃんのせい。 お兄ちゃんのおかげ。 私の前から消えた大雅が、また戻ってきた。 涙が出るくらい嬉しくて、私はダッシュで家へと帰った。 お兄ちゃんは、私に大雅の情報を教えてくれるって言うとったのに、友達の家に遊びに行っておらんかった。 でも、それで良かった。 財閥の息子とか……へこむわ。 それに、大雅の秘密って山のように出てきそうやし。 今夜は幸せな気持ちで眠ろう。 明日、またあの場所で会える。 私と大雅の秘密の部屋。