「ちょっと!!それってひどいやろ」
「俺にどう言って欲しいん?他の女はゲームやけど、杏奈だけは本気やで…… とか言われたいん?」
図星……
私が欲しい言葉は、まさにそれやった。
いじわるされても、嫌がらせされても、大雅が私のこと他の女の子とは違う目で見てくれてるなら許せる。
ゲームみたいに落として楽しむ恋愛なんて、嫌。
「黙ってるってことは、ほんまにそんな言葉期待しとん?あほちゃうか、お前」
「そんなん思ってへんもん。どうせ、大雅にとっては私なんかただのおもちゃみたいな……」
また涙が溢れてくる。
泣いたらあかん。
好きってバレる。
「おもちゃ?自意識過剰や。お前はおもちゃになるような女やないわ。おもちゃちゅうんは、お前の部活の部長みたいに、色気ムンムンで、エロい感じの女や。そのエロさを隠して、バレーに打ち込む姿はたまらんな。でも、俺の前でだけは……」
「もうやめて!!!!」
私は耳をふさいで、床にしゃがみ込んだ。
聞きたくない。
想像したくない。
もう嫌や。

