みんなと一緒じゃない。


みんながキャーキャー言って、大雅のこと追いかけてる気持ちとは違う。


そう思いたかった。



私にだけ見せる顔とか、私しか知らん大雅が……


私は好き。





きっと、大雅は何か心に傷とか抱えてるんや。



そんなありえへん妄想したりして、大雅のいじわるを正当化してしまいたかった。



だって、好きになってしまったんやもん。


その相手が、正真正銘の悪い子やったら嫌やん。




自分の見る目がないってことやしさ。


それに、大雅は……

どこか寂しげにも見える。



と……またええ方に考えてみたりして。





5時間目の体育の時間。


ちょっと素直になってみよかな。


そしたら、アイツの素顔が見えたりするんかな。





てか、ただ大雅と話したいだけなんよな、結局。




ノーブラやから体育恥ずかしいとか理由作ってるけど、やっぱり大雅の誘いが嬉しかったから……



私は、あの部屋に行ってしまうんや。


あぁ、止められへん。



自分が怖い。