「よだれたれてんで」 口を開けたまま、大雅に見とれていた私の頭を亜里沙がペチっと叩いた。 もうふにゃふにゃや。 とけそう。 私……どうなるんやろう。 大雅のこと、どこまで好きになるんやろう。 あんなに遠くにおるのに、大雅の声が耳元で聞こえてくる。 戻りたい。 あの朝に。 おかしいわ、私。 まじで、おかしなったわ。 アイツに出会ってから、魔法にかかったみたいに……