「じゃあ各班、荷物を置いたらココへ集合な。」 先生の合図で一斉にみんな民宿へ入った。 「はぁ疲れたね。」 東京育ち、わがまま娘の私のままだったら、きっとこの民宿に対して文句とか平気で言ってしまっただろう。 お世辞にも広くないし、綺麗でもない。でも、狭くないし、汚くもない。 普通の民宿だ。 「じゃあ行こうか。」 チカの声に立ち上がり、靴を履こうとした。 「チカ私の靴どこ?」 「えっ…」