黒き手が…

辛さを隠して言うミナを見て、マカは苦笑した。

「…分かった。じゃ、一緒に行こうか」

「うん! 案内している間に聞いて欲しいんだ。あたしとアキ達のこと」

「オッケー。じゃ、今日はとことんミナに付き合うよ」

二人は手を繋ぎ、歩き出した。

途中フーカに出会うも、互いに軽く頭を下げるだけ。

アキのことがなければ、ミナとフーカは出会うことはなかった。

つまり、繋がりは無い。

マカは少し痛む心を隠しながら、繋がる手を強く握り締めた。

決して離さぬように―。