黒き手が…

「あっ、うん…」

ミナに手を引かれ、マカはその場から立ち去った。

二人は葬祭会館を出ると、外の眩しさに眼を細めた。

「良い天気だね!」

「そうだね。こんな快晴なら、二人も迷わずいけるだろうね」

二人で空を見上げた。

「ねっ、マカ。ちょっと今日はあたしに付き合って」

「良いけど…どこへ?」

「んっ。あたしとアキとユマが行っていた中学。久し振りに行ってみたいと思って」

「でも学校、やってるんじゃない?」

「外から見るだけで良いの。それだけで…満足だから」