「華?」

「――ゆ、夕夜…」

聞こえるか聞こえないかの小さな声で、華が言った。

「――夕夜…」

恥ずかしそうに顔を紅くしながら、華が顔をあげた。

「華」

夕夜は名前を呼んで、華をそっと抱きしめた。

それに対して華は答えるように、夕夜の背中に両手を回した。

「――愛してる…」

ささやくように、夕夜が言った。

そんな夕夜の言葉を聞きながら、華は幸せな包み込まれていた。

今までにないくらい幸せだった。

そばにいると安心して、温かい気持ちになる。

心まで、優しく抱きしめられているような気持ちになった。

「――私も愛してます…」

夕夜の腕の中で呟くと、華は微笑んだ。